ウールを含む生地の水通し方法
二通りの方法をお勧めします。
1 畳んだ状態で水に数時間浸しておき、洗濯機で軽く脱水後、日陰で平干しする
2 霧吹きで全体を湿らせた後、日陰で平干しする
ニット生地は伸び縮みする性質のものです。
工場で編みあがった生地を棒反に巻き取るときに、シワが出ないように機械で引っ張りながら巻き取っていきます。
そのため、棒反から解いた状態のニット生地は縦方向に伸びた状態であるといって過言ではありません。
それを元の状態に戻してあげるのが水通しの作業です。
よりもとの状態に戻りやすい方法は、上記1番であるとWildberry店主は考えています。
毛を含む生地は、縮みの心配があるため、あまり手荒に扱えません。
毛の繊維の表面には、キューティクルのような毛羽立ちがあります。
それらが絡み合うことによって縮みが生じます。
特にお湯はウールの繊維表面の毛羽立ち(キューティクルのようなもの)を開かせ、より絡み合いやすい状況を作り出します。
そのため、お湯(ぬるま湯を含む)にさらしたウール生地は、水にさらしたそれよりもずっと縮みやすくなってしまいます。
普段のお手入れも、ドライクリーニングか、冷水での手洗いが無難です。
ドライクリーニングにいちいち出すのはコストと手間がかかってしまいますし、
安いクリーニング屋さんに出してしまうと、汚れを落とす媒体である「有機溶剤」の中の汚れが逆に繊維についてしまい、
クリーニングに出す前より帰ってきた後のほうがすすけた印象になってしまうということもたまにあります。
一般的に毛の混率が15%以下であれば、普通に洗濯しても大丈夫、と考えられていますが、
それで普通に洗濯して、「絶対に縮まない」というものでは、ありません。
洗濯機の種類によっては縮まずにまったく問題ない、ということもありますが、
繊維の汚れをより良く落とす工夫がされた洗濯機で洗った場合、繊維自体に直接与えられる刺激が強くて、
縮んでしまう可能性が絶対にないとは言い切れないのです。
それらをふまえたうえで
後は自己責任で、水通し、および普段のお手入れを行ってください。